血糖値が気になる方に運動がおすすめな理由
- はるく

- 9月1日
- 読了時間: 4分

日本ではその予備群を含めると約1000万人以上が抱えているといわれる「2型糖尿病」。血糖値が高い状態が続くとさまざまな合併症を引き起こし、生活の質を大きく下げてしまいます。今回は、なぜ血糖が上がると危険なのか、そして 運動がどのように改善に役立つのかを解説します。
2型糖尿病のしくみ
食事をすると血液中に糖が増えます。通常は膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンが働き、糖を細胞に取りこみます。
取り込まれた糖はエネルギーとして利用されたり、筋肉や肝臓に貯蔵されたりします。
しかし2型糖尿病では、
骨格筋などでインスリンが効きにくくなる(インスリン抵抗性)
膵臓からのインスリン分泌も追いつかなくなる
といった異常が起こり、血糖が下がりにくい状態になります。
特に骨格筋は血糖の大部分を処理しますが、2型糖尿病ではここでの糖取り込みが大きく低下しています。
高血糖が続くと何が起こるのか
血糖が高い状態が長く続くと、余分な糖が血管を傷つけ、次のような障害を引き起こします。
毛細血管が詰まりやすくなる(細小血管障害)
網膜症(目の病気)、腎症(腎臓の障害)、神経障害(しびれや感覚異常)の原因となります。
最悪の場合は失明や人工透析、脚など末端部分の切断が必要になることもあります。
動脈硬化(大血管障害)の原因となる
→ 高血糖が続くと血管の壁に脂質や炎症がたまり、粥状動脈硬化が進行。
→ 心筋梗塞や脳梗塞といった重大な合併症につながります。
つまり、血糖が高いまま放置することは合併症の大きな原因になるのです。
運動の効果① 単回の効果
運動をすると筋肉で以下の変化が起こり、血糖値を下げる働きが発揮されます。
インスリン非依存性の糖取り込み
→ 運動により「GLUT4」という糖を細胞内に運ぶ機構が細胞膜へ移動し、インスリンに頼らず糖を取り込みます。
インスリン感受性の亢進
→ 運動後は筋肉がインスリンに反応しやすくなり、効率よく血糖を処理できるようになります。
運動の効果② 継続の効果
運動を習慣にすると、さらに長期的な改善が期待できます。
GLUT4の増加
→ 筋肉に存在するGLUT4自体が増え、糖を取り込む能力が底上げされます。
内臓脂肪・異所性脂肪の減少
→ 内臓や肝臓・筋肉に余分な脂肪がたまるとインスリンが効きにくくなりますが、運動により消費カロリーが増えることで、体型改善につながり、これが減少することでインスリン抵抗性が改善される可能性があります。
運動を習慣化することで血糖が安定しやすい体質に変えていくことができるのです。
注意点:運動だけですべてを解決できるわけではありません
運動は糖尿病治療の一部であり、食事療法などその他の治療法と合わせてより効果を発揮します。
すでに糖尿病で通院中の方は、安全のために主治医へご相談ください。
そのうえで、実際の運動プログラムは運動指導の専門家と一緒に取り組むことで、安心して効果を実感できます。
自己流での無理な運動はケガのリスクもあるため、専門環境で行うことが大切です。
まとめ
2型糖尿病では、骨格筋で糖を取り込む力が低下して血糖が高くなる
高血糖は毛細血管や動脈硬化を進行させ、合併症の原因になる
運動は単回でも血糖を下げ、継続することで体質改善をもたらす
ただし自己流では危険もあるため、正しい運動環境が欠かせない
TFFCでは医療国家資格を持つスタッフが在籍し、接骨院とも連携して安全に運動を始められます。
また、個別の体調や持病に合わせてプログラムを1から作成するパーソナルトレーニングも行っております。
不安がある方やより丁寧なサポートをご希望の方は、ぜひご相談ください。
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担当:Tokai Functional Fitness Center 木田永矩(きだはるく)
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